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2006年10月29日

山本安朗-南蛮手の器-展

今日は、友人の陶芸展へ。


松田の山中に登り窯を持つ山本氏は、年に一度 自作の登り窯で、
南蛮焼き〆の独特な風合いを持つ器を焼いてる。
窯に火を入れると、一週間という長丁場。
以前は、
入れ替わり立ち代わり色んな友人達が 窯の番にやってきては、飲んだくれてたな。(笑)
私もよく 差し入れに行ったりして、窯の火を眺めさせてもらうのが楽しみだった。
私はお手伝いじゃなくて、火を眺めに行ってただけですけどね。

蠢く炎の中。そこに棲んでいるものが、色んな形に姿を変えてきた。
コワイやら奇麗やら熱いやら・・・感情の波の大運動会で、すっかりハイ。
見たいとも、見たくないとも思うのを忘れたとき、さいごはただその美しさの虜になって沈黙。
そこで出会った人達もたくさんいて・・・、私が窯に行かなくなった今でも連絡を下さる方がいる。
息子が とてもなついて尊敬していた方は、もう亡くなってしまったけど。。
今は、山本氏一人で窯入れをしているらしいから 皆さんも もう窯に行ってないらしい。

私は彼の創る器が好きで 以前はたくさん持っていたのだけど、
離婚して家を出るときに持ち出せた彼の器は、
小さな湯飲み1個と一輪挿しを一つだけでちょっと寂しい気持ちになったりもしてた。
けどすぐに、これからまた新しい器に出会う楽しみが増えたんだと思い直した。
そう思った矢先、(今の家に引っ越してすぐの頃)
私が出先から帰ると、玄関先に一輪の水仙が活けてあった。
水仙の活けられた花瓶は、一目で山本氏の作品だとわかり・・・その下に手紙が敷いてあった。
「がんばってね」と、それだけのそっけない手紙。
そこに 一輪の水仙、ね。なかなかやってくれますな。と、
彼の 飄々とした風貌を思い浮かべて、つい笑ってしまったのを覚えてる。
そんな彼の性格のおかげか、私も こだわらずに淡々と付き合ってられるから ありがたい。
酔うとウルサイから、一緒に飲まないけどね。(笑)

会ったのは一年振りくらい。
元気そうでよかった。

投稿者 ゆみ@尾だ鞠 : 2006年10月29日 00:00

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